医療用バネ・スプリングのVA・VE事例
Ⅰ.医療用バネ・スプリングのコストダウン事例
■ 専用機併用によるバネ・スプリングのコストダウン
バネ・スプリング材料の両端にC面取り加工を施している為、L曲げ部は手動式の治具を用いて1個ずつ加工していました。従来のような作業員による手作業の加工では、加工ミス品や未加工品が発生する可能性がある為、全数検査を行うことによってバネの品質保証を行っていました。そのため、生産リードタイムが過剰に必要となり、また、コストアップの要因のひとつでもありました。
全自動曲げ加工の装置に画像認識の機能を備えた全検装置を併用することによって、バネ・スプリングの全数自動検査を実現することが可能になりました。作業員の力量によって発生していた精度のばらつきもなくなり、安定したバネ・スプリングの製造を実現しました。また、これにより、作業員の手作業による検査が不要になるので、大幅な納期短縮、コストダウンにもなりました。
少量生産のバネ・スプリングの場合には手動式の曲げ治具による加工が一般的とされていますが、量産のバネ・スプリングの場合にはコストが割高、納期も長くなってしまいます。上記のようなバネ・スプリングの全自動曲げ加工機(ワイヤーフォーミングマシン)と検査装置を組み合わせることによって、高品質で低コストのバネ・スプリングの量産を実現することができます。